老若男女多くの人々から支持を得ている焼肉屋。そんな焼肉屋の開業を夢見る方も多いはず。
しかし調べれば調べるほど『焼肉屋の開業は高額』という記事が見つかり、開業を躊躇してしまいがちです。
今回はそんな『需要もあり、集客が見込みやすいけど開業にお金が掛かってしまう焼肉屋』の費用を内装面から解説していきます。
焼肉屋の内装費用概算
まず初めに焼肉屋の内装費用は何にどのくらい掛かるのか見ていきましょう。
下記は30坪程度の居抜き物件を焼肉屋にした場合の大まかな費用になります。
・解体工事
居抜き物件の場合、使用しない部分は解体が必要になります。主に仕切り壁や棚などの解体と撤去、処分費用がメインです。
物件によって大きく金額が変わりますが30万円～80万円程度見ておくと良いでしょう。
・造作工事
造作工事とは柱や梁以外の内装工事です。具体的には天井や床の下地、窓枠やドア枠も含まれます。
こちらは60万円程度と言われています。
・水道工事
言葉の通り水道に関わる工事です。厨房には給水のほかに排水設備も必要となり、焼肉屋では排水時に油を減らして下水に流す為のグリストラップという油脂離阻集器の設置が義務付けられています。
グリストラップの設置には60万円以上かかることが多く、水道工事は80万円程度となります。
・ガス工事
ガス管を厨房に引く工事です。ガスの増設などイレギュラーがなければ工事費は35万円前後です。
・電気工事
客席の照明から厨房で使用する電力まで、配線の取り付け作業は多岐に渡ります。
一般的には電圧100Vのものが取り付けられていますが焼肉屋では電力が足りず増設することが多いです。電気工事の相場は100万円ほどと考えた方が良いかもしれません。
・給排気工事
焼肉屋に入ると客席に煙を吸う為の設備が設置されています。これは排煙フードと呼び、ここで集められた空気はダクトという管を通過して外に排出されます。
焼肉屋の内装に費用がかかると言われている理由はここにあります。他の工事は飲食店ならばどれも必要ですが、フードとダクトに関しては焼肉屋などの煙が充満している店舗でしか使用しません。
費用はなんと100万円～300万円です。
・空調工事
焼肉屋は排煙フードが設置されている分空気の循環が多く、エアコンの設置は必須と言えるでしょう。費用は50万円程度ですが、馬力の高いものを設置する場合値段は大きく変わります。
・サイン工事
サイン工事とは外にある看板のデザインと製作をする工事です。自分で製作することも可能ですが、サインを見て来店されるお客様も多いので一度きりの広告費と割り切ってお願いしても良いでしょう。費用は30万円～40万円程となります。
・諸経費
他にも移動費や駐車場代金、現場管理費などがかかります。
これは物件の立地や業者により大きく違うので現地で見積もりを取る際に聞いてみましょう。
焼肉屋の内装にかかる主な費用は上記となります。物件の状態によって金額の上下は大きいですが、高い場合は１坪50万円程度と言われています。
焼肉屋の内装費用と顧客満足度の関係
費用がかかる焼肉屋の内装。せっかく費用をかけて内装を行うなら集客にも効果的な内装を整えたいですよね。今回はお客様のターゲットを絞った内装のコンセプトをいくつかご紹介します。
・大衆向け焼肉店
大衆向けの焼肉店は友人同士やファミリー層など様々な人が利用します。利用者が気軽に店内に入りやすい空間作りを心がけましょう。
・木目調のデザインで安心感のある雰囲気を作る
・テーブル席を増やし、複数人のお客様の回転率を上げる
・仕切りなどは設置せず、開放感のある空間を作りだす
・オレンジ電球を使用し、暖かみを演出する。
・一人用焼肉店
近年急成長している一人用の焼肉店。気軽さから女性や、仕事帰りのサラリーマンから支持を得ています。
・カウンターを多く設置し、仕切りを設置することで一人用の席がある事をアピールする
・白色電球を使用し、明るく清潔感を出す
・お客様の回転が早いので従業員の導線を確保する。
・高級焼肉店
客単価の高くなる高級焼肉店はお祝いの席や商談などで利用されることが多いので店舗に特別感を出しましょう。
・照明の光度を落とし、落ち着いた雰囲気を出す
・個室を設置する
・壁紙や床は暗めの色のものにする
せっかく高めの内装費を支払うのですからコンセプトにあった内装に仕上げましょう。
焼肉屋の内装費用を抑える方法
どうしても高額になってしまう焼肉屋の内装。どうすれば費用を抑えることが出来るかをに分けて説明します。
・居抜き物件を利用する
よく記事などで見かける居抜き物件の利用。見かけるがゆえにどの居抜き物件でも良いと思っている方も多いと思います。
たしかに飲食店の居抜きは坪単価が抑えられることが多いです。しかし、親和性のない飲食店の居抜きを焼肉屋にする場合、壁の解体や厨房設備の廃棄、客席も総入れ替えの可能性があります。
その場合、ある程度整ったスケルトン物件と内装費用が同額程度まで上がってしまう事もあるので居抜き物件を見に行く際はどこまで使用できてどこからは解体なのか考えてから決めると良いでしょう。
もちろん焼肉屋の居抜きがあればそこが一番費用が抑えられる可能性が高いです。
・相見積もりを取る
内装工事を決める頃は様々な契約が同時進行している状態です。開業前で忙しくして内装業者を適当に決めてしまった、なんていう話はよく聞きます。
内装工事の見積もりは必ず複数から取ることをおすすめします。業者によって200万円程度のズレはよくある出来事です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。開業資金の半分前後を占める焼肉屋の内装費用を抑える方法を解説しました。
もし忙しくて業者の選定が出来ない場合や相見積もりで費用を抑えたい人には、是非内装広場の利用をおすすめします。
条件や希望に沿った業者を素早くご紹介します。